【書評】古野俊幸「あなたの知らないあなたの強み 」【強みを活かしましょう】

 

こんにちは。せなです。

今回は古野俊幸さんの「あなたの知らないあなたの強み」について書いていこうと思います。

この本は宇宙兄弟とFFS理論を組み合わせたもので、とてもわかりやすく、かつ宇宙兄弟を読んだことのない人にとっても面白い本でした。

一番伝えたいこと
自分の特性を理解し、強みを生かし、弱みは仲間と補完していく

これは成功者の共通点であり、あなたに実践してもらいたいことです。

せな

この本を読むことで、自分のことをよく理解でき、周りの人の個性を深く理解し、人との付き合い方を学ぶことができます。

 

それでは見ていきましょう。

 

筆者の紹介

古野俊幸(ふるのとしゆき)

株式会社ヒューマンロジック研究所代表取締役

新聞社、フリージャーナリスト、出版社を経て、1994年にFFS理論を活用した最適組織編成・開発支援よための会社を設立して、現在に至る。

現在まで約800社以上の組織、人材の活性化支援を行なっている。チームの分析と編成に携わった実績は60万人、約6万チームを数える、チームビルディング、チーム編成の第一人者。

 

FFS理論とは

環境や刺激に対する感じ方や捉え方は人それぞれ違います。

その感じ方や捉え方の特性を5つの因子として計量化したものが「FFS理論」です。

5つの思考行動パターン

・凝縮性

・受容性

・弁別性

・拡散性

・保全性

 

この組み合わせで、その人が持つ潜在的な強みを客観的に把握することができます。

間違えがちな要素として、どれか1つの因子で形成されていると思いがちですが、1つの因子ではなく、「組み合わせ」であることを理解しましょう。

 

5つの思考行動パターン

先ほどもあげたように、行動パターンは5つに分けられます。

それぞれの特徴をこれからみていきましょう。

 

凝縮性

凝縮性=固定・強化させようとする力の源泉となる因子

文字通り自らの考えを固めようとする力です。こだわりが強く、自分の中で明確な価値規範を持っています。他人に流されずぶれない一方で、自分の価値観に合わないものはなかなか受け入れない頑固な一面もあります。「こうあるべき」の実現を自分の使命と考えるタイプで、日本にはかなり少ないタイプです。

特徴

<判断軸>
自分の価値観上、正しいか、正しくないかで物事を判断

<ポジティブな面>
正義感や使命感、責任感が強く、道徳的で規範的な印象を与える。まじめ??

<ネガティブな面>
独善的、支配的、否定的、排他的になり、周りを力で捩じ伏せようとする

<ストレスの要因>
自分の考えや価値観を頭ごなしに否定されるとストレスを感じる

 

実際には、こだわりが強いため威圧的に映ることもあります。自分がこのタイプの因子が強いと思う方は、理解者を作りましょう。理解者がいてくれるだけで、あなたは周りから見て、「決断力に優れ」「責任感が強く」「頼れる相手」とみられるようになります。

 

受容性

受容性=外部を受け容れようとする力の源泉となる因子

無条件に受け入れる力です。優しくて面倒見が良く、柔軟性があるのが特徴です。無理難題を言っても聞いてくれるので、経験値が高いと頼もしい存在ですが、経験値が少ない場合、周りの要望を全部受け容れてしまい、キャパオーバーになることもありますので注意しましょう。

特徴

<判断軸>
良いか、悪いかで物事を判断

<ポジティブな面>
面倒見が良く、寛容。周りを肯定し、周りに共感することができる。

<ネガティブな面>
お節介で過保護になる。自虐的、逃避的になることもある。

<ストレスの要因>
反応がなかったり、存在をないがしろにされたりするとストレスを感じる。

 

受容性の高い人は、「八方美人」に陥ることがあり、自分が追求したいテーマを決めきれないという側面があります。また、人の喜びが自分の喜びと感じるので、自分軸で動くよりも相手軸で動きやすいです。

誰かの夢を実現することがいつしか、自分の夢になることが多いですので、自分は主体性がないと落ち込むのではなく、それが自分の道であると自覚しましょう。

 

弁別性

弁別性=相反する二律にはっきりと分けようとする力の源泉となる因子

白黒はっきりさせる力です。合理的で計算的であることも特徴です。ドライで、常にどうすれば合理的なのかを考えて行動します。物事を都合よく割り切ることができる一方で、感情があまり介入しないため機械的で冷たく見られることもありますので注意しましょう。

特徴

<判断軸>
相対的に見て適正であるか、不適正であるかで物事を判断する。

<ポジティブな面>
理性的、現実的で、無駄なことをせず合理的に判断できる。

<ネガティブな面>
機械的で自己都合的になり、手っ取り早く処理するために詭弁的になる。

<ストレスの要因>
理不尽さなど、理性ではどうにもならないことを求められるとストレスを感じる。

夢の中身はなんでもいいから、無駄なく最短距離で達成したいと思うことも特徴の一つです。

弁別性の合理主義は、相手を思いやる受容性には冷たく感じられるようです。感情で寄り添うより、合理的に目的達成を支援するのが弁別性の優しさです。

 

拡散性

拡散性=飛び散っていこうとする力の源泉となる因子

飛び出していこうとする力です。活発で行動力があります。直情的で、面白いことなら周囲を気にせずどんどん取り組むので、挑戦的だと評価される一方、飽きっぽいため周りを振り回すタイプでもあります。

特徴

<判断軸>
好きか嫌いかで物事を判断。

<ポジティブな面>
積極的、活動的で、ゼロから物事を作り上げることができる。

<ネガティブな面>
反抗的になったり、破壊的、攻撃的になったりする。

<ストレスの要因>
物理的、精神的に束縛されるなど、自由に動けない時にストレスを感じる。

最初は自分軸ですが、「誰もなし得ないことを実現したい」「オンリーワンでありたい」と動いていくうちに他人軸へと変わっていくようになります。

基本的に拡散性の高い人は、興味あることに対して、準備することなく、まずやってみる。
うまくいった、いかなかったという体験を繰り返して、こういうことかと1つの概念に到達する学び方です。

 

保全性

保全性=維持するために工夫改善していく力の源泉となる因子

維持しながら積み上げる力です。プランを立て、工夫しながらコツコツと進めていくのが得意です。組織を作るのが上手く、周りと強調しながら動くことができます。慎重で安全第一なため、なかなか行動できない時もありますので注意しましょう。

特徴

<判断軸>
好きか、嫌いかで物事を判断。

<ポジティブな面>
几帳面で様々な場面を想像できる。また、強調的に動くことができる。

<ネガティブな面>
消極的で妥協的になったり、パニックになって拒絶的になったりする。

<ストレスの要因>
明確な指針がない場合や、急な変更など、予期せぬ事態にストレスを感じる。

少しずつ積み上げて成功実感を持つことに喜びを感じ、決断が苦手で、勝ちにこだわる負けず嫌いです。

興味を持ったことに対して、準備しながら、少しずつ体験を増やしていきます。

できることを1つ1つ確認して、成功実感を味わいながら、周辺情報の収集と蓄積を繰り返して成功パターンを作り上げていき、引き出しが多いと評価される人の学び方をします。

最初の一歩が踏み出せないときは、周りの人を味方につけて背中を押してもらいましょう。

保全性の高い人は闇雲に情報を集めるのではなく、誰にも負けない専門領域を持つ(理論武装しよう)ことを目指すといい。逆にそれ以外の分野では戦わないようにする。

この領域なら誰にも負けないと思えば、自信を持って戦える。

周囲からどうみられるのかが心配になるのも保全性の特徴です。

 

おまけ

心に残った言葉をいくつか紹介します。

  • じゃんけんはダメな意思決定ではない。とことん議論し合った上でのじゃんけんならば質の高い意思決定となる。
  • 変革型のリーダーシップ(米国型)は日本人の多くには向かない。受容、保全タイプは、サーバント型リーダーを目指すと良い。合意形成、仕組み化によるチーム運営に強みを発揮しよう。
  • 多くのリーダーは、同質の人を周りにおくという間違いを犯している。
  • 優れたリーダーは、異質な個性のメンバーを周りに置いている。
  • 異質な相手を理解し、他のメンバ」に翻訳することもリーダーの役割。

 

感想

この本を読んで学んだこと実践してみました。すると、普段は耳につく言動とかあったとしても、この本を読んだことで、「この人はこのタイプでこういう考えからの発言なんだ」とか分析できるようになりました。

また、チームを作る上で、どの因子を持った人をどういう役割で配置するのかで、チームとしての成長速度だったり成功確率も変わってくるので、チーム編成をする上でとても大事な要素だと思いました。

最後に、この本を読み終わると宇宙兄弟を読みたくなりました。
今宇宙兄弟を読んでいますが、読み進めながらこの人はこういう因子の人だなと思いながら進められるのでより一層面白く感じられます。

 

  • この記事を書いた人

seenan

25歳|3年目サラリーマン|僕の人生を変えてくれたことを発信

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